強制ロスカットにならないための必要資金と取引量の関係

FX基礎知識
トレード子
トレード子

こないだトレードしていたら強制ロスカットになってしまったの

椰子の鍵
椰子の鍵

僕も最初よくわからなくて少額を口座に入れてトレードしたら

同じようになってしまったことがあるよ

椰子の鍵
椰子の鍵

この辺ことをよく理解しておかないとリスクが見えづらくて

トレードがギャンブル化してしまう危険があるよね

トレード子
トレード子

そうなの、だけど分かりづらくて。。

椰子の鍵
椰子の鍵

それじゃあ、1pipsいくらかというところから説明していくよ

トレードするには「強制ロスカット」にならないように、どれだけの資金で最大レバレッジを生かしてトレード可能かを確認してから実行する必要がある。必要資金と取引量の関係を理解してからトレードに臨みたい。

1pipsいくらかを考える

考え方として最初に1pipsいくらにしたいか決済通貨の金額を決め、基軸通貨の取引量を調整する。基軸通貨と決済通貨については以下の記事を参照。

ドル円であれば以下の関係が成り立つ。

1pips=1,000円 にしたい場合には 100,000通貨の取引量。

1pips=100円 にしたい場合には 10,000通貨の取引量。

1pips=10円 にしたい場合には 1,000通貨の取引量。

例えば1pips=500円(100円×5)の取引にしたい場合には10,000通貨×5=50,000通貨となる。

他、クロス円、ドルストでは換算がはいるため上記の金額からの差が生じる。

まずはドル円で考えていく。

椰子の鍵の場合には10pips前後で損切を設定することが多い為、10pips=10,000円にしたいというところから逆算して1pips=1,000円となる。よって取引量は100,000通貨(100,000USD)となる。

ちなみにドル円とクロス円のpipsの数え方はこちらをの記事を参考にされたい。

100,000通貨(基軸通貨USD)で10pipsの変動は10,000円(決済通貨JPY)になる。

通常は自分の持っている資金量から考えるが、椰子の鍵の場合には運用に乗せた場合には許容損失を10,000円前後(誤差範囲)で考えていたため資金管理上の許容損失と確率から必要資金量を考えた。

必要証拠金と必要資金の計算

【許容損失額10,000円としたい場合の証拠金(最低資金量)の計算】

pipsの変動をいくらにしたいかが決まっていれば算出は容易である。上記で記載したように10pips前後のロスカット幅となることが多いため10pipsで10,000円の変動にしたい。そのためドル円でいえば取引量は自ずと100,000通貨となるため証拠金(最低資金量)以下になる。

A.取引資金量 : 100,000通貨(100,000USD) × 120円/USD = 12,000,000円

B.証拠金(最低資金量) : 12,000,000円 ÷ 25倍(レバレッジ) = 480,000円

ブローカーにもよるが証拠金維持率は100%から50%で変動するため100%に引っ掛からないようにアローワンスを想定する。そのため強制ロスカットになる手前までの最大の負け取引の数を考える。

椰子の鍵は最大10回の負けと誤差分を想定し以下になる。誤差分は感覚値で定めている。当然10回連続して負けが続けば強制ロスカットに近づくため一旦取引を止めるか、取引量を少なくするか追加入金が必要となる。

C.アローワンス : 許容損失 10,000円 × 10回 + 誤差分100,000円 = 200,000円

【口座に入金すべき必要資金量】

証拠金 + アローワンス = 480,000円 + 200,000円 = 680,000円

概算ではあるが証拠金維持率は

口座残高(ここでいう必要資金量) ÷ 必要証拠金 となり

680,000円 ÷ 480,000円 = 約 141%

必要証拠金は実際には口座残高に連動して変動するが誤差範囲にとどまるためざっくり480,000円としている。正確な計算は 

100,000通貨 × 119円/USD(実勢レートを仮定) ÷ 25(レバレッジ)= 476,000円

となる。

【ロスカットの際のシュミレーション】

ここから損失が増えていくと証拠金維持率は下がっていく

2回連続ロスカットとなった場合

(680,000円 - 10,000 × 2回) ÷ 480,000円 = 約 137%

10回連続でのロスカットとなった場合

(680,000円 - 10,000 × 10回) ÷ 480,000円 = 約 120%

となる。

口座残高と証拠金の関係は以下のサイトが分かり易い。

ロスカットについて|みんなのFX
「みんなのFX」のロスカットルールについて、ケーススタディを用いてわかりやすく解説します。また、ロスカットを回避するための方法についてもご説明します。

現在の手元資金からどれだけの取引量が可能かを算定する

上記は椰子の鍵が許容損失から考えた資金計算である。一方で手元資金からどれだけの取引が可能かというは当然計算をしておきたいところで以下例となる。

手元資金 : 1,000,000円

最大レバレッジ : 25倍(国内ブローカー想定)

取引金額 : 25,000,000円

現在レート : 120円/USD(ドル円想定)

取引可能量

25,000,000円 ÷ 120円/USD = 約 208,000通貨(208,000USD)

100,000通貨 = 1ロット のブローカーの場合は2.08ロット

10,000通貨 = 1ロット のブローカーの場合は20.8ロット

基軸通貨が高くなるとエントリー時に必要資金は大きくなる

上記の取引可能量の計算から気づいたと思うが基軸通貨が高くなるとエントリー時の必要資金量は当然だが多くなる。エントリー後であれば証拠金維持率の分母が大きくなるため影響されるのはロングで利益方向となり影響はないが理解しておきたい。

1ドル = 120円の場合 : 120円/USD × 100,000通貨(USD) = 12,000,000円

1ドル = 130円の場合 : 130円/USD × 100,000通貨(USD) = 13,000,000円

これに伴って必要証拠金に影響する。【口座に入金すべき必要資金量】の最後に説明したが必要証拠金は実際レートで計算される。

100,000通貨 × 120円/USD(実勢レートを仮定) ÷ 25(レバレッジ)= 480,000円

100,000通貨 × 130円/USD(実勢レートを仮定) ÷ 25(レバレッジ)= 520,000円

基軸通貨が高いときは資金量が少ないと証拠金が増え強制ロスカットに近づきやすいため気を付けたい。

ドルストレートで1pipsいくらかを考える

今までドル円ベースで説明してきたがドルストレートだと円換算を介するためもう一段考える必要がある。EURUSDを例に1pips何ドルか決済通貨の金額を決め、基軸通貨の取引量を調整する。EURUSDであれば以下の関係が成り立つ。

1pips=10USD にしたい場合には 100,000通貨(€)の取引量。 

1pips=1USD にしたい場合には 10,000通貨(€)の取引量。

1pips=0.1USDにしたい場合には 1,000通貨(€)の取引量。

100,000通貨(基軸通貨EUR)で10pipsの変動は100USD(決済通貨USD)動くことになる。

ここから日本円に換算し1ドル120円とすると

1pips=10USD=1,200円 にしたい場合には 100,000通貨(€)の取引量。 

1pips=1USD=120円 にしたい場合には 10,000通貨(€)の取引量。

1pips=0.1USD=12円 にしたい場合には 1,000通貨(€)の取引量。

となる。

1ユーロが1.05555ドルの場合

上記10pipsの変動で100ドルの変動となり、これにドル円のレートを乗じれば10pipsの変動幅になる。

100USD × 120円/ドル = 12,000円

ドル円と異なりドルの変動分も影響してくるが理解さえしてしまえば、大まかに100,000通貨の10pipsの変動は1,000円~1,300円ぐらいと捉えておいてよいかと思う。

GBPAUDの通貨ペアでトレードを行う椰子の鍵の備忘

10pipsで100豪ドルにしたい場合、100,000通貨(100,000GBP)が必要。

100,000通貨(100,000GBP)の10pipsの変動で100豪ドル動く。

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